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チーズバーガーと一緒にスタチンはいかがですか?!
アメリカンジャーナルに、
『ファストフード店は、激増する糖尿病と冠動脈疾患の予防のために、
 高脂肪食であるファストフードに
 ケチャップの小袋をつけるのと同じ方法で、スタチンを配るべき!』
という旨の記事が載ったそうで。


これを提案されたDr Darrel Francis(the National Heart and Lung Institute at Imperial College London)によりますと、
曰く、
「スタチンはLDLコレステロールを確実に下げ、心臓発作のリスクを下げる。
 これは、チーズバーガーとミルクセーキを食べた場合の
 心臓発作を起こすリスクを相殺する。」
曰く、
「スタチンは最近錠剤のコストが下がっており、処方箋なしでも購入できるものが出て来た。
 (注※ ちなみに日本ではまだ医師の処方箋なしでは購入できません。)
 これを配ることで顧客一人あたりかかるコストはケチャップの小袋と同じくらい。」
曰く、
「車の運転など危険な行為に際してシートベルトを着用するように、
 高脂肪食をとる時には、スタチンをとることでリスク軽減をはかるのは合理的な方法である。」
・・・ということらしいのですが。

だからって、

‘ケチャップと一緒にスタチン配っちゃえばよくね?’

っていう、ファストフードに負けない、ファストドラッグな合理主義思想が
日本人にはそら恐ろしい限りですが。

しかしながら、このような極論を公の俎上にのせて、
真剣にディスカッションせなばならないとこまで来てる、という
欧米の、正にハイパーな国民総Hyperlipidemiaなお国事情というのもあるんでしょうねぇ。



これに対して、イギリスの糖尿病協会的団体であるところのDiabetes UKが、
それはあまりに無責任で危険な 'quick fix' だ!という論評
を出されています。

論評

ま、真摯に糖尿病教育に取り組んでいる者としては、
当然の反応といえば当然の反応ですね。



で、この Diabetes UK のこの論評記事の末尾に、
他にも危険因子はあるんだからねっっ!!
というプロットで、
画面をクリックしていくだけで糖尿病のリスク スコアがわかる!
というサイトが紹介されてました。

Welcome to the Diabetes Risk Score
http://www.diabetes.org.uk/Riskscore/

risk score


1. 性別
2. 年齢
3. 人種
4. 近親者にDM者はいる?
5. 腹囲
6. BMI
7. 血圧

の7つの質問に答えますと、
 「あなたが今、糖尿病になる確立は1/50、
  10年以内に糖尿病になる確立は1/10です。」
みたいなラインで糖尿病発症リスクを教えてくれます。

すでにこれを試した人が3万人を超えてるようで、
Diabetes UK 的には、かなり面白い集計データが得られそうな予感ですが、
ただ、果たして、これ、予備群の人に‘伝わる’のかな、と。

1画面に1つの質問が配されてますので、
それを順にクリックしていくことで、
7つのリスクについて自分がどうなのかをじっくり考え、
1つ1つのリスクと向き合う機会を持つ、
~という認知療法の一環としてはアリか?・・・という感じでしょうか。

しかしながら、結果示されるのが、1/50とか、1/10という確率の数字では、
医療者的には、「今そこにある危機」が感じられるかもしれませんが、
一般ピープル的には・・・なんか現実味、なくないですか?

石井先生のお話にもありましたが、
「運の悪い人が50人に1人、おるんやな~」
と、思いながら、買ってきたチーズバーガーをおもむろに口に運ぶ、とかね(笑)。

自分がその1人に当確するなんて、まさかありえない。
良い占いなら信じるけど、悪い占いは信じない、みたいな~
・・・というあたりが、多くの2型予備群の『普通』なんじゃないかな、と。


そういう意味での『普通』の人々にとっては、
糖尿病教育のプロフェッショナルに、
「腹八分でバランスよく食べましょうね」って言われるよりは
むしろファストフード店でバイトのお嬢さんに
「ご一緒にドリンクとスタチンいかがですか?」って言われた方が
効果アリなのかっっ?!そうなのかっっ??!!(涙)
・・・とも思ったり(笑)。


いろいろ考えさせられる記事ではありますね。





残念ながら、健康って、失って初めてその価値に気付けるような気がします。

昨日も今日も明日も、朝起きて健康であることが当たり前、という若年層には、
「健康の価値」が、生活習慣是正のモチベーションにはならないですもんね。

足切断というような大いなる悲劇に至ってもなお、
全く生活習慣が改められない患者さんが結構いらっしゃったり、
血糖値やコレステロール値の高いDrが実は結構多かったりするのを見るだに、
予防医学って難しいよな~と、つくづく思いますし。

ま、こうしたリスク軽減のための予防投与の在り方というのも、
検討がすすめられていくんでしょうが、
食事でとったエネルギーをなかったことにする薬の開発、というのは
我々が生きてる内は、おそらく、無理でしょう。

そうであるからには、当面の現実問題としての
3歩進んで2歩下がる生活習慣改善の長い道のりを支えるべく
不断の教育努力をする療養指導士の皆さんの存在価値は、
今度どんどん高まっていくのでは、と思います。





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【2010/08/16 11:24】 | 高脂血症・脂肪肝 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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